新人看護師は質問することも仕事のうち

なんでその場で質問しなかったの?

大学病院の外科病棟で3年勤務している20代の女性看護師です。
担当している病棟には、1年に3〜5名、新人が入職してきます。
私の職場にはプリセプター制度はなく、その日ごとに日勤の先輩看護師がペアになりフォローを行うという指導体制をとっています。
その日私は準夜で、新人さんとフォローの看護師(私の先輩でベテラン)から申し送りを受けて、夕方のラウンドをしていました。
新人さんが受け持っていた患者は数名で、手術後で硬膜外麻酔をしている方がいました。バランス計算は8時間ごとに行っていて、日勤帯では15時に確認することになっています。大部屋を回っていた合間に、新人さんから「Aさんの硬膜外麻酔なんですけど、残量ってどうやって見るんですか?」と声をかけられました。「なんで私に訊くんだろう?バランスチェックの時に確認してないのかな?」と疑問を抱きながら一緒に残量確認をしました。
後日、フォローをしていた先輩看護師にその日の状況をたずねました。新人さんは、硬膜外麻酔を確認することを知らずに、勤務終了時に先輩へ報告する時に指摘されて気づいたとのこと。その先輩は硬膜外麻酔の確認の手技(刺入部の観察、ルート、残量の確認など)を新人さんが把握していると思い、「今から確認してきて」と、新人さんに伝えたとのことでした。
つまり新人さんは、自分が手技がわからないことをその場で質問せず、なぜか私に質問してきたのです。なのに、そのことは一切言わず、何食わぬ顔で「見てきました」とベテランの先輩看護師に報告したそうです。
訊きづらい雰囲気があったのかもしれませんが、その場しのぎの行動にびっくりしてしまいました。

質問しづらい雰囲気でも新人なんだからどんどん訊いて

その病棟は、若年層とベテラン層が多く、中堅看護師の少ないという病棟でした。だから、その新人さんも質問しにくかったのかもしれません。
でも、わからないことは調べて、それでも不明点があれば質問する、初めて行うことや不安のあることは先輩に伝える、ということは、新人のうちは特に必要なことです。
看護師不足が叫ばれている中、みんな忙しそうで怒られるんじゃないかと、質問しにくかったり頼りにくい状況が多くある現場だと思います。ですが、患者の安全、安楽を一番に考えるということを忘れないようにすることが忘れてしまいがちですが重要なことと思います。
私もまだ経験が浅いので、このことを忘れずに、わからないことはその場で確認するようにしています。